理科研究部では、独立行政法人 科学技術振興機構より支援を受けるサイエンス・パートナーシップ・プロジェクト(SPP)において、「地震の研究」を進めています。「埼玉県に被害をもたらした歴史地震」、「リアルタイム地震観測」の2つのテーマに取り組んでいて、SPPの助成金を利用して地震計(強震計)3台を購入しました。今後、校内の3地点に設置をする計画です。それに先立ち試験的に連続観測をしていた12月7日17時18分頃、三陸沖を震源とするM7.3の地震が発生しました。その地震波が明瞭に記録されましたので、理科研究部員による分析の結果を含めて紹介します。
P波到達 17時19分35秒
S波到達 17時20分22秒(初期微動継続時間 47秒)
気象庁により、震源に最も近い観測点で地震波を探知してから6.6秒後の17時19分5.2秒に緊急地震速報が発表されました。
私たちの観測結果から、栄東中学・高等学校には、緊急地震速報が発表されてから約30秒後に地震波(P波)が到達しています。初期微動がかなり長く(47秒間ほど)続き、その後にS波が到達して主要動(大きな揺れ)を感じました。P波が到達してから、約2分間(結構長い時間)揺れを感じていたことになります。
大森公式(震源までの距離が遠いほど、初期微動継続時間が長い)を用いて、震源までのおよその距離を求めてみると350kmになります(地表付近のP波の伝わる速さを5km/秒、S波の伝わる速さを3km/秒として計算した場合)。
平成24年12月10日 栄東中学校・高等学校 理科研究部