「今日も一日きみを見てた」
著者:角田 光代/ 出版者:KADOKAWA
ある日、猫初心者の「私」と、幼少期から猫を飼っていた大の猫好きの夫のもとへ、アメリカンショートヘアのトトがやってきた。
何もかもが初めての「私」は、足音が全くしないことに、高くジャンプすることに、運動神経のなさに(これはトトの場合...)、家に猫がいることに驚く毎日を送ることになった。
そんな驚きの日々が「私」ならではの視点で描かれている。
トトと過ごしていくうちに"猫"ではなく"トト"という生きものを理解するようになる。今までは気にしたことなんてなかったことを気にするようになる。
世話をしていると「私」がトトを救っているのではなく、「私」がトトに救われていた。
(中2 S.Aさん)