「海獣学者、クジラを解剖する。」
著者:田島 木綿子 / 出版者:山と溪谷社
「○○市の海岸にクジラが打ち上がりました!」
この一本の電話で、研究室は大忙し。
すぐに移動の手配をし、作業道具を持ってかけつける。
早く回収しないと腐ってしまい、貴重な標本が取れなくなってしまうからだ。
においも発生し、近くの人たちからも苦情がきてしまい、調査にお金がかかることもあって、市役所は海へ捨てようとすることもある。
時間との戦いの中、回収した標本は冷凍庫などで保管する。
あわただしい作業だが、大きな刀でクジラを解剖したり、標本を作ったりするのは楽しそうに思えてくる。
クジラの何がそんなに魅力的なのか。標本の必要性とは何なのか。
今まで考えたことのなかった魅力を教えてくれる本だ。
(中2 M.Yさん)