「心のおくりびと 東日本大震災 復元納棺師」
著者:今西 乃子 / 出版社:金の星社
皆さんは"復元納棺師"を知っていますか?
復元納棺師とは、損傷の激しい遺体をもとの姿にもどし、遺族と故人の思い出を取り戻す仕事です。
この本は、2011/3/11に起こった東日本大震災で、遺された家族と亡くなった人に寄り添い続けた、
復元納棺師 笹原留似子さんのお話です。
津波に襲われ命を落とした人達。
その遺体は、日を増すごとに黒や緑に変色し、口や目が開き、髪には藻やごみが巻きつく...など、
本人の面影もないほど損傷してしまいます。
遺された家族は、その姿を見てもその死を自覚できず、いつまでも「お別れ」ができない状態になります。
笹原さんは、生前の故人の顔を丁寧に戻していき、
遺族が故人ときちんと「お別れ」ができるようにボランティアを続けました。
家族とは何か、生きることとは何なのか。
そんなことを改めて感じさせる実話です。
(中1 U.Hさん)