「黒猫の小夜曲(セレナーデ)」
著者:知念 実希人/ 出版社:光文社
黒猫として地上に降り立った死神、その名はクロ。
人は死後、残った『未練』が強いと、
まれに『我が王様』のところへ行くことを阻む
『地縛霊』と呼ばれるものになってしまうことがあります。
そこで『未練』を解消するため、見た目は黒猫、
中身は死神のクロが地上に降り立ちました。
地上でクロが目にしたのは、記憶を失った魂。
夫に先立たれ、悲しみに暮れる妻を見守る魂。
自分のせいで容疑者は自殺したのだと自責の念にとらわれる魂。
呪いのタトゥーによって死んだと訴える魂。
たくさんの魂の『未練』を解消していくうちに、
クロは死の裏に真相があると気づきはじめ―。
誰かを大切に思う気持ちが美しく描き出されている
ミステリー小説です。
( 中学3年 U.Sさん )